山本周五郎 『なんの花か薫る』
ハチの名も、花の名もわからぬ。
山本周五郎の短編に『なんの花か薫る』というのがあって、見知らぬ草花に出くわすたびに思い出されるのである。
娼妓とボンボン侍との、みじかくもせつない物語で、本来ならドタマに来るような話を、周五郎は、まさしく、花の薫りで包むような品格の筆致で描いている。
並の腕なら、そのままに怒りか唖然の結末となるところ、やるせなさを呼び起こしながらも、すがすがしささえ感じさせるものに仕立てあげている。さすがのひとことだ。
最近、読書とは、ほとんど間遠。トイレのなかで読むくらいである。
読書の秋、ともいう。
パソコンもテレビもない部屋で、イッパイやりながら、周五郎でも読みますかネ。
SONY α350
TOKINA AT-X AF100mm F2.8 MACRO
place: hyogo
【追記】 花はどうやら「フジバカマ(藤袴)」(※園芸種)。七草の一で、実際は無香の由。


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