« 蓮 | トップページ | オッサン野営団 - 2010秋(その2) »

2010年11月14日 (日)

映画『オーケストラ!』のBD - チャイコフスキーとシューベルト

Leconcertbd  
 
 映画『オーケストラ!』がソフト化された。そのブルーレイを購入。
 作品についての感想などは、すでに掲載ずみなので省略す。
 このディスクが届くや、一週間で3度も鑑賞した。われながらよほど気に入ったものとみえる。
  
 劇中には数々の名曲が使用されている。
 チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は当然のことながら、首席チェロ奏者のサーシャ(ドミトリー・ナザロフ)がさらりとかなでるシューベルトのアルペジオーネ・ソナタが印象的だった。もう何度聴いたかわからない曲なのに、あの、ほんの10秒かそこらの演奏シーンで私は、なんていい曲なのだ……とまるで初めて耳にしたかのような錯覚、新鮮な感動をおぼえたほどである。映像とストーリーの力によるものだろう。
 
 ここでは映画を離れて、その2曲のMY FAVEを挙げてみたい。
 
 
 Tretyakovtch25
 

 チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品35
 ヴィクトル・トレチャコフ(ヴァイオリン) ネーメ・ヤルヴィ&モスクワ・フィルハーモニック交響楽団
  ( MELODIYA C 1683/4  LP-USSR )
 
 チャイコフスキーについては、だいぶ前に、ここでもとりあげたトレチャコフ&ヤルヴィ盤が「われにおいて最高!」
 クライマックスでは、ソロイストとオーケストラの共演というよりも、なにか狂気を帯びた若い力のぶつかりあいになっており、暴走する二つのエネルギーが猖獗(しょうけつ)しているような、すさまじい空気の沸騰である。まさに丁々発止の渡り合いだ。
 1966年のライヴ。このとき、トレチャコフ19歳、ヤルヴィ29歳。
 
 
 
Mainardischubert25
 
 シューベルト アルペジオーネ・ソナタ
 エンリコ・マイナルディ(チェロ) グィド・A・ボルチアーニ(ピアノ)
  ( DGG LPE 17157  LP-GERMANY )
 
 シューベルトについては、古いマイナルディ盤を愛聴している。20年以上前に中古で買った10インチ盤。
 好きな曲だが、異演をあさることはせず、こればかりを聴いてきた。ほかにもっているのは、マイスキー&アルゲリッチのものくらいで、あれも悪くないものの、マイナルディのあとでは、温かみと柔らかさ、深さが足りない気がしてならない。
 まるで、静かな森のなかの山小屋で、聴衆を意識せずに弾いているようだ。純粋無垢な輝きがある。モノラルのてらいのない録音がすばらしい。1950年ごろのスタジオ録音。
 これがCD化されているかどうか知らないが、別演奏(※ライヴ)のCDは出ている模様。
 
 

|

« 蓮 | トップページ | オッサン野営団 - 2010秋(その2) »

コメント

トレチャコフよいですねー。

その昔、テレビで演奏を聴いたことがあって、
これは!と思ったものです。

このジャケットも、バランスはさておいて
真っ赤なセーターが味わい深いですねー。

今はどうしているんでしょうか。

投稿: エーネスファン | 2010年11月14日 (日) 22:32

エーネスファンさん、どうも。

出来不出来が激しいが、ハマるとすごい――そんなタイプの人でしょうかね、トレチャコフは。
私も何枚かもってますけど、このチャイコフスキーが抜けてますね。

投稿: fefefe | 2010年11月16日 (火) 07:44

観ました!『オーケストラ!』
良かったです。やはりFeFeFe'S推奨銘柄。楽しみました。
しばらくの間、ちゃっちゃ~ちゃららら、ら~らら~口ずさみまくり(阿呆?)

幾つかツッコミどころはあれども、そこはメラニー・ロランの鎖骨に免じてOK
fefefeさんが先だって書かれてたとおり、若手女性ソリストっぽさが、かなりハマッてました。
なんだろう。やはり、口角の上がり方ですかね?

投稿: 庵主 | 2010年11月17日 (水) 13:18

庵主さん、どうも。

不可能を可能にする――というのも、映画の役割でしょうしね。
メラニー・ロランの醒めた目がとくに魅力的でしたね、私には。
チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲といえば、ちょうどこれが公開されたころ、ヒラリー・ハーンの(輸入盤)が出ました。チャイコフスキーにしては、ちょっと「あたたか」すぎるかな……というのが、私の感想です。

投稿: fefefe | 2010年11月18日 (木) 08:33

fefefeさん

ご無沙汰ですが、当サイトで少し前にfefefeさんが「漆原朝子さんのシューベルト」がCDで出る情報を教えて頂き、最近やっとゲット出来、時間も工面して、二枚組たった今、一回通り聴き終わりました。いい音してるなぁ。曲もいいからなんだろうなぁ。情緒てんめん。fefefeさんが時々言われる、ベルギーの薫りがする、独特の音の世界。たおやかっていうの、こんなんかなぁ!多謝、多謝。

投稿: miccha | 2010年11月19日 (金) 07:04

micchaさん、どうも。ひさしぶりです。

ベルギーとハンガリーてのは、提琴奏者になにがしか、魔力めいたものをあたえるのではないか……と、自己統計的に思えるんですよ。気のせいでしょうかね……。

朝子さんのシューベルトは、予約をしてましたので、発売そうそうに手許に届いているのですけれども、「じっくりと」耳をかたむける時間的余裕がないので、まだなにも言えぬ状況でして……。
こんどの休日に、と考えておるところです。
平林氏のライナーにもありましたとおり、彼女のシューマンとブラームスのディスクは必携ですよ。

投稿: fefefe | 2010年11月19日 (金) 07:51

FeFeFeさん
また来てしまいました。9月の堀米ゆず子リサイタルの時にお邪魔しました(注釈付き)バイオリニストです。
『オーケストラ』は12月に近所の地域映画館でも掛かるので、観ようかどうかと思案していたのですが、ここの記事で「万難を排しても見に行くべき映画」リストに入りました。
いつも有益な情報を教えていただいてありがとうございます。

で、お返しというわけではないのですが、3月に堀米さんが岸和田に来るという情報をゲットしました。
http://kishibura.jp/blog/mama/2010/11/post-474.html
堀米さんのホームページにもまだ出ていないようです。ホールに電話したら、まだ発売日も未定です、といわれてしまいました。
9月に『今後のスケジュールをみましたところ、関東ばっかしで、関西はゼロですねえ』とぼやいてらしたので、書き込んでおきます。

投稿: 下手の横好きバイオリニスト | 2010年11月23日 (火) 20:32

下手の横好き(なんか書きにくいですが(笑))バイオリニストさん、どうも。ひさしぶりです。

そうスか。堀米さん、来ますか。
3月といえば、ヒラリー・ハーンのチケットおさえてますんで、ぶつからないといいんですが……。
岸和田はあまりなじみのないところですんで、街自体に興味がある。そそられますねえ(笑)

『オーケストラ!』は、わかりやすくておもしろい。「理屈は要らん。おもろかったらそんでエエ」というひと(※つまり私のようなタイプ)にはイチオシ。

堀米情報、ありがとうございました。
またお越しください。ヨロシク。

投稿: fefefe | 2010年11月24日 (水) 08:03

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 蓮 | トップページ | オッサン野営団 - 2010秋(その2) »