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2010年9月22日 (水)

女流無伴奏提琴2種 - 高橋和歌 & シグリッド・クルマン

Takahashiwaka20 Kuulmann20
   
 高橋和歌 ヴァイオリン作品集 Vol.1
 "Solo. Waka"
  高橋和歌(ヴァイオリン)
  Waka Takahashi (vn)
  ( vivid EVER GREEN PUBLISHINGS EGPF-005  CD-JAPAN )
  
 バッハ・パガニーニ・イザイ 無伴奏作品集
 Bach, Paganini & Ysaye: Works for solo violin
  シグリッド・クルマン(ヴァイオリン)
  Sigrid Kuulmann (vn)
  ( ESTONIAN RECORD PRODUCTIONS ERP 3109  CD-ESTONIA? )
 


 女性奏者による無伴奏アルバム2種――といえば、前にイザベル・ファウストとリザ・フェルシュトマンの2枚が同時期に出たことがあり、いずれも秀逸盤だった。
 今回も負けてはいない。
 無伴奏アルバム自体はめずらしいほどのものではなく、ほかにも出ているのだろうけれども、私が手を出すのは原則的に〝バッハ入り〟のもの。
 うれしいことに、両盤にシャコンヌが入っている。
 どちらも自主制作か(※違うかもしれぬ)。
 
 高橋和歌はひじょうに開放的、(ソナタ第1番、シャコンヌとも)のびやかなバッハで、加えて全篇に香る優しさが魅力である。テクニックも申しぶんない。残響ゆたかな録音に乗せて、豊潤な音色が無限に拡がってゆく。気持ちがいい。
 とくにシャコンヌは、さらに内省的な陰りをほのめかせながらも、決して急がないところがよい。終曲へ向けて、着実に高度を上げてゆくドラマも忘れていない。
 Vol.1となっている。続編を期待していいのかもしれない。
 
 シグリッド・クルマンは、エストニアのヴァイオリニスト。
 エストニアといえば、作曲家のトゥビンやペルト、指揮者のヤルヴィなどが、忘れられぬ音楽家の名として浮かんでくるが、ヴァイオリニストとなると……めずらしいのではなかろうか。
 ちなみに、クルマンはトゥビンの作品集をディスクとしてすでにリリースしているようだ。
 バッハについていえば、重心が低く、安定感抜群で力強い。女の演奏とは思えぬ骨太の演奏。ところが、シャコンヌになると、一転、女性らしい優雅でゆったりとした演奏となり、これがまた悪くない。「さあ、シャコンヌ……」とばかりに力の入るパターンは多すぎるほどあるなかで、これはめずらしい。
 録音ば残響控えめ。直接音成分勝負のいさぎよいもので、クルマンの魅力を倍加していると言える。
 正直、かなり惹かれた。 
 
 内容は、「比較は野暮」と言いたいほど、どちらもすばらしい。ただ、ジャケは、高橋盤のほうが、私的には好み。
 ふた盤連続で聴き、ひさしぶりにシャコンヌを堪能した。
 両盤とも◎。オススメ。
 
 
 高橋盤は、バッハの無伴奏ソナタ第1番&シャコンヌ、バルトークの無伴奏ソナタ。
 クルマン盤は、バッハの無伴奏パルティータ第2番、パガニーニのネル・コウ・ピウ変奏曲、イザイのソナタ第3番&第6番――を収録。
 
 

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