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2009年4月14日 (火)

鈴木さんの『マタイ受難曲』

Suzuki090412200_2 鈴木雅明&バッハ・コレギウム・ジャパンによるバッハの『マタイ受難曲』を聴いた。

 鈴木さんの『マタイ』を実演で聴くのはこれが3回目(※CDでもなじんでおり、特別な親近感をおぼえているのか、なぜかしら〝さん付け〟でないと呼びにくい)。
 ただし、今回のは通常版とは異なる、メンデルスゾーン版というもので、歴史的作曲家として著名なメンデルスゾーンが1841年に、埋もれたままになっていた『マタイ』を復活上演したときのヴァージョンという。メンデルスゾーンは、この偉大かつ巨大な作品が認知されていない当時の状況を考え、随所にカットを施したり、楽器変更するなどの〝効率化〟を図り、演奏した。

 それでも2時間半ほどかかっていたのではないか。
 たしかに、好みのアリア(52番など)が聴けぬこともあったとはいえ、終演後にそのことへの不満は残らず、私には、「マタイを聴いた」という実感が充溢していた。
 メンデルスゾーンは『マタイ』をスリム化しはしたが、その力を削ぐことはなかった――ということだろう。

 ソリスト陣も充実していた。身びいきかもしれないが、私には日本人のお二人、アルトの加納悦子さん、バスの浦野智行さんの歌唱が、とくに心に響いた。加納さんの51番レチタティーヴォ、浦野さんの裏切りの場面の迫力など、今も忘れがたい。


 すばらしい音楽だ……。
 あらためて、そう思わされ、その想いが夜中まで浮沈を繰り返したことである。
 

 date and place: 2009年04月12日(日) 兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホール

 

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コメント

久しぶりに投稿させて頂きます。
 FeFeFeの管理人さんの記事を読んで「しまった」と思いました。それというのも、私も鈴木さん(私もこう呼ばせて貰います)のマタイを聴く機会があったのに躊躇していて、聞き逃したからです。4月4日名古屋しらかわホールでこのメンデルスゾーン上演稿が演奏され、私は会員だったのです。
 私には舶来崇拝の傾向がご他聞に漏れずあるのですが、いまやバッハ演奏でも、鈴木さん率いるバッハ・コレギウム・ジャパンのように第一級の日本人演奏家がいて、音楽はあくまでも個人個人の資質に因るのであって、国籍はもはや関係ないということでしょう。曇りの無い目(耳か?)で、自分の物差しを確立して、鑑賞力を研ぎ澄ます事が必要なんだと、ぶれのない音楽観を培わなくてはと思う此の頃です。
 

投稿: miccha | 2009年4月14日 (火) 12:56

micchaさん、どうも。

おひさしぶりです。

自分の物差しウンヌンについては、まったくそのとおりですね。
しかしこのことを、レコード会社やメディアにも噛みしめてもらいたいものです。
容姿がちょっとマシやから……なんていうアホな理由で売り出すのはやめて、自分の耳と脚とスコップで才能を発掘せよ、と言いたいですな。

鈴木さんの『マタイ』については、彼は(国内において)比較的短いサイクルで、『マタイ』の上演をおこなっているようです。ちかいうちにまた聴ける機会がめぐってくるのではないでしょうか。そのときはお聴き逃しのなきよう。

投稿: fefefe | 2009年4月15日 (水) 12:10

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