beethoven "the emperor"
フルトヴェングラーに対する日本人の熱狂ぶりはすさまじく、その度合いは世界でもダントツに違いない。
あきれるほどくわしい人がネット上には多数存在している。
ワタシメもファンではあるが、彼らにくらべれば赤ん坊レヴェルだ。同演異盤を買い漁るようなこともなく(※〝バイロイトの第9〟は何種かに手を出したが)、そういうことに積極的な方々の分析結果を待つ側にいる。
かつては日本フルトヴェングラー協会の会員だった。しかし、何度か頒布CDを買わなかったら、会員からはずされてしまったようである。また入会しなおせばいいのかもしれぬが、最近は協会以外からも良好な音質のCDが出ていて、むしろそっちのほうがよかったりして、もはや協会盤に以前ほどの神通力はなくなったような感じもあり、ほったらかしにしてある。
11/30はフルトヴェングラーの祥月命日にあたる。そんなことをいちいち思い出すのは、自分の誕生日の翌日だからである。
このベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番『皇帝』は、「巨匠の演奏としては」それほど評価は高くないようだ。
だが私にとって、『皇帝』の名盤としてまず思い浮かぶのがこれであり、たしかに彼らしさは鳴りをひそめているものの、この演奏が輝かしいのはやっぱりフルトヴェングラーの力が加わっているからだと考えざるをえない。
彼でなければ、これはもうすこし小型の『皇帝』になっていたろう。
フィッシャーのピアノが美しい。第2楽章など、硬質な音色が哀感を帯びた旋律にマッチしている。打鍵の一々が魅惑の光を放ち、まるで星のようだ。
彼の残した仕事のなかでは、バッハの平均律クラヴィーア曲集がもっとも偉大なものだろうが、演奏としてはこの『皇帝』がよい。この音、この調子で平均律を入れなおしてくれていたら……と惜しまれる。
私的には、『皇帝』は目下のところ、これとミケランジェリの演奏(ジュリーニ&ウィーン響、チェリビダッケ&フランス国立放送管の2種)があればいい。
現役奏者では、アルゲリッチが入れてくれれば……という望みをもっている。
Beethoven: Piano Concerto No.5 in E flat major "The Emperor"
Edwin Fischer(p) Wilhelm Furtwangler / The Philharmonia Orchestra
( HIS MASTER'S VOICE ALP 1051 LP )
SONY α350
SIGMA 18-50mm F2.8 EX DC
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コメント
フルトヴェングラーの祥月命日ですか…合掌
FeFeFeさんの想いが伝わってきました。
アルゲリッチは大好きなピアニストですが“emperor"は彼女にとって、楽譜と向き合うより前に、彼女の内的なグルダの影響との葛藤という気がしてなりません。
ならばこそ是非、録音してもらいたいですよね。
投稿: 庵主 | 2008年11月30日 (日) 21:50
>庵主さん
アルゲリッチ自身が、インタヴューで、グルダからの影響がもっとも大きかったと語ってはりましたねえ。
彼女を好きな人もそうでない人も、聴いてみたい、という好奇心は同様にもってるんやないですか。
期待はずれという結果も大いに考えられますがね(笑)
投稿: fefefe | 2008年11月30日 (日) 23:08